泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

2013-01-01から1年間の記事一覧

職員の家族と話して今さら気づかされたこと

いろいろとつらいことばかり続くのだけれど、書き留めておきたい話。 うちの法人はずっと新卒の雇用ばかりしていた。もともと学生ボランティアグループから発展した組織なので、慣れ親しんだ学生ボランティアをそのまま職員として雇用する、というパターンは…

2年がかりで頑張ってきたのにこの仕打ちか…辞めたい

「情熱的なボランティア」の後始末

自分が勝手に師匠として仰いでいた支援者は、今年のはじめに亡くなった。大きな法人の設立者でもあり、何も障害福祉が存在しなかった地域の開拓者でもあり、実質的な経営者でもあった。知的障害者支援の業界ではよく知られた人である。 「必要なものは創る」…

支えながら、評価しつつ、対等でもあれるのだろうか?

自己資金が足らないとなれば、どこかに求めるしかない。だから、とある申請をした。結果を待っている。 NPOに大きな資金を出してくれるところは、社会を変えようとする組織だ。資金を求めるNPOもまた社会を変えようとしている。同じ志をもちながら、一方が一…

この国の「空き家」を駐車場にしないために

もうどれだけ前から言及してきたのかもよく覚えていないが、子どもたちが過ごす「場所」について、ずっと地域でもがき続けている。 数年にわたって場所探しをしてわかったのは、「少しばかりの改修で、子どもたちにとって居心地のよい環境となるような物件な…

「みんなといっしょ」を求める意味はあるか?

障害の重い子どもが「地域」の学校に通おうとする。意思表示が難しい子の場合には、親が通わせようとする、と言ったほうが正確かもしれない。世間には冷たい視線を浴びせる人がいるだろう。教育委員会もあまり良い顔はしてくれない。特別支援学校を選んだ親…

締切

まだ慌ただしさがおさまらない。 10月は金策に必死だった。経営難とかそういうことではないが(もちろんそれはそれで楽ではないのだけれど)、この金が得られないと長期的にはかなり追い込まれる。死にもの狂いで、締切までの間にできる限りのことをした。ひ…

緊張の10月

慣れない交渉事に連日ふりまわされながら、雑多な仕事をこなす。危機的状況に陥り、昔から世話になっている人たちが力になってくれる。周囲の人たちに恵まれていることを痛感する日々。恩に報いられるように結果を出したいが、どうなるのかはわからない。い…

課題はどこにでも宿る

あわただしく、雑多な仕事をこなす日々。三連休など、もちろん無関係。大きな山場はひとつ超えられたが、次の山がまたすぐ目の前に。 一昨日。「やってはならない」というインプットがかえってその行動を喚起させてしまうことの切なさと、地域や学校の事情ま…

絵本備忘

何年前からだったか、職員の誕生日に絵本を贈ることにしている(パート、アルバイト等除く)。今のところ既婚者はいるが、誰も子どもはいない。本人向けに、である。 だんだんと物覚えも悪くなり、何を贈ってきたのかそろそろ忘れてしまいそうなので、ここに…

見た目で「知的障害」と判断される、ということ

ガイドヘルプで知的障害の彼と、都会へ。 彼はそのいでたちから、なんとなく「違い」を感じさせる雰囲気をもっている。年齢相応の恰好だとか季節感だとかを意識するのは難しい、というか、彼のスタイルのようなものがある。裸の大将まではいかないが、今日は…

体力がなぁ…。

世の中の37歳は、みんなこんなに疲れがとれないものなんだろうか。 そもそも「疲れ」って何だろうとネットで調べてみるが、結局よくわからず。 子どもたちの夏休みには、たぶん合計200キロぐらい歩き、ずいぶん屋外プールにも流されたので、その疲れがたまっ…

寄らば大樹の陰

もしかしたら以前にも愚痴ったことがあるかもしれない。いや、あれはfacebookのほうだったか。障害児の年齢が上がれば上がるほど、就労の場や住まいの場など、みんなまとめて面倒をみてくれるような大法人へと親は集まっていく。 むかし地元でそのような役割…

さえない日々。

「個別判断」はこれまでだってされてきた、が

非関係者にはわかりにくい記事だと思ったので、解説。 障害児の就学先、個別判断に=教育ニーズなど考慮−文科省 http://www.jiji.com/jc/zc?k=201308%2F2013082100800&g=soc 「教育委員会(就学指導委員会)として、この子は支援学校に行くべきだと思うけれ…

夏休み

更新がいつにも増して滞っているのは、子どもたちが夏休みに入ってから支援の運動量が多すぎて、もう夜遅くに文章を書く余力が残っていないからである。法人運営にかかる大事な作業もひどく遅れていて、焦るばかり。 たぶん夏休みに入ってからこれまでに合計…

ある障害福祉制度をめぐる「政治」が問いかけるもの

なんとかこの状況を世間にもわかりやすく伝えようと試みてみたい。以下で説明するのは、とある障害福祉制度をめぐる「政治」であるが、もう少し広い意味での「政治」や「運動」を考えるにあたっても、なかなか象徴的だと思う。 つい数日前にリンク先にあるよ…

フリーオペラント

広汎性発達障害児への応用行動分析(フリーオペラント法)作者: 佐久間徹出版社/メーカー: 二瓶社発売日: 2013/07/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る 特徴的で面白い本だったので、レビューを書こうとしたのだけれど、いろいろと個性的すぎ…

「親学」「人間力」、そして次に来たのは…

かねてから「親学」で、最近は「人間力」でも話題の文部科学大臣であるが、大きく報道されないところでも、ずいぶんと迷惑で「今さら」感あふれる話題を提供している。「人間力」の話よりも具体的な話で、個人的にはとても不安が大きい。「子ども・子育て支…

今さら「子供」にするというが

あまりにも頭に来たので、めったにしない朝から更新。 「子ども」は「子供」になったんだ https://twitter.com/h_okumura/status/359886223088689152 「子ども」と表記するのがしばしば言われるような「思想的偏向」「言葉狩り」だったとして、自分が大学生…

「少数派」がこれからの政治に向けてできること

およそ想像通りの結果。前回の記事で書いた比例全国区の「質問主意書」提出者5人の方たちは全員当選していた。比例全国区は有名人でなければ、現職が強くなるだろうとは思うけれど、ひとまず「何らかの形で障害児者支援のために尽力した議員」に一定の票が集…

比例区候補者の仕事ぶりを確認してみた(障害者分野)

さて、もう選挙前日であり、明日は仕事なので期日前投票も済ませてしまったのだけれど、やっぱり選挙区と比べて、比例全国区はとても悩ましいと思った。特に「無党派層」にとっては。個人名を書こうと思った場合、いったい誰が何をしているのか、さっぱりわ…

参院選マニフェスト比較2013(障害者分野)

選挙前恒例のマニフェスト比較です(参考:衆院選2012、参院選2010)。 どこからどこまでが障害者関連政策であるのか、というのも難しい線引きなのですが(特に社会保障関連はほとんどが結びつくので)、ひとまずわかりやすく「障害者」「障害」などの言葉が…

もう少しお待ちください

いつも選挙前に掲載している障害者関連の各党公約まとめは、ただいま準備中です。もう少しお待ちください(ネット上でまだ公開されていない党があるのです)。 ちなみにいま朝まで生テレビの冒頭で「橋下さん、慰安婦の話っていつやるの? 今じゃないでしょ…

教育への不満を福祉が聴かねばならないのはなぜだろう

対人援助の世界で生きていれば、電話をとった瞬間に「長引く」ことがわかる相手というのがいると思う。 今夜は、そんな電話が2件。来月の利用調整についての話からはじまり、あとは相談のような愚痴のような報告のような内容で、落としどころがあるわけでも…

更新したいが、余裕なし

「きょうだい児」についての本

きょうだい―障害のある家族との道のり作者: 白鳥めぐみ,本間尚史,諏方智広出版社/メーカー: 中央法規出版発売日: 2010/10/01メディア: 単行本 クリック: 11回この商品を含むブログ (1件) を見る 障害者の「きょうだい」について書かれた本の存在は、世間にあ…

眠れずに、朝

必要とされる金の額がまた増えた。これ以上の借入は検討したくないが、自己資金もそろそろ限界だ。 経営的にも組織的にも詰んでいるが、組織の内部も外部もそんな状態を生暖かく見守るだけで、何ら打開策は見えない。事業や組織が消えてなくなるとは思ってい…

学会誌、届く

障害学研究9作者: 障害学研究編集委員会出版社/メーカー: 明石書店発売日: 2013/05/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 参加者のつぶやきから雰囲気や内容を推測することしかできていなかった障害学会第9回大会シンポジウムの様子をようや…

「リード」をつけられて歩く子どもをはじめて見た

先週末のことである。これまで子どもと関わる仕事を続けてきて、街なかでも子どもの姿にはよく注意を向けてきたつもりだったが、「リード」をつけられて歩く子どもをはじめて見た。 リードとか「ハーネス」とか言うらしい。Amazonで調べてみると、幼児用にけ…