泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

 児童家庭支援センターからヒアリング。自立支援協議会の部会運営に備えて。
 子どもについて学校や教育委員会をも巻き込んで関係機関が話をする、という意味では、要保護児童対策協議会の仕組みのほうが障害児支援よりも先行しているのかもしれない。多くの療育機関みたいに幼児期に限らない支援もできる。ただ、「要保護児童」の数は「障害児」と比べれば多くない。
 教育委員会の壁が高い様子もうかがえる。結局、子どもについて外部との連携がスムーズにできていない。保育所などと比べ、意思決定にもスピード感がない。いちいち大げさなプロセスを踏むことになる。
 誰かが勝手な行動をして「不公平」だとか「やりすぎだ」とかいう非難を受けないようにと仕組みを構築していくうちに、手続き重視の守りに入った仕組みができあがってきてしまったのだろうな、と想像。
 今や特別支援学校は都道府県立であってもかなりの自律性をもって外部機関との連携に取り組んでいる。コミュニケーションに教育委員会を経由することも日常的には無い。この地域の公立小学校は外部との関わりを自らは持ちたがらず、印象としては支援学校の10年遅れ。
 誰からヒアリングしても、学校と幼稚園への問題意識ばかり出てきてしまう。どうするか。支援学校の外部連携から学んでもらうか、小学校との関係で悩み深い親子の事例から学んでもらうか。しかし、どう頑張っても参加者が教育委員会の指導主事というのは、実効性に乏しい。何かのお達しがトップダウンで伝えられるとしても、降りていくまでに必ず薄まる。
 関係機関と学校が直接にやりとりする機会をもっと増やしていくしかないのだろうなあ…。いまだに特別支援教育コーディネーターの姿が全く見えないが、期待しなければ育ちもしないだろうし。保護者も今のところ校長や教頭を頼っていくことが多い。先が長そうなテーマ。