泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

 非常勤講師業。年内最終日。
 学生の発表は開始から10分で終わった。これほどまでにテーマの絞込み方について繰り返し説明しても、結局変わらなかった。残り時間を使い、出席者3人に向けて、卒論の書き方講義。「卒論では調査をせよ」という大学なので、どんな論文構成にして調査へと展開させていくか、という話をする。この数ヶ月で「卒業論文の書き方」について、ずいぶんしゃべれるようになったが、このスキルは本業にとって全く無意味。
 勉強しない学生に対してなぜ「調査」を求めるのか、と思われるかもしれないが、学部として「文献研究なんてできっこないから、実証研究させる」という方針らしいのである。先行研究を読む力がないのに、実証研究をするための動機や必然性や方法がいかに導かれるのか、自分にはよくわからない。結果として、真面目に先行研究を読めば答えが出るようなテーマについて、どんな目的で調査を行えばよいか、という提案をすることになる。体裁を整えるテクニック指導みたいであまりすっきりはしない。
 4回生には、個別の口頭試問対策。ひとりすっぽかされる。年末年始は口頭試問用のレジュメ添削に励むことになりそう。
 本業はと言えば、養護学校は先週末に終業式があり、既に冬休みに入っている。地域の小中学校よりちょうど1週間早い。自分たちで療育をはじめると、子どもたちのことについて「まとめ」や「振り返り」をしっかりと時間をとってやりたい気持ちはわかる。気持ちはわかるが、それでも早すぎる。