泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

VCと社協

 地元社会福祉協議会のボランティアセンター運営委員会。
 どこでも同じような状況はあるだろうけれど、この「ボランティアセンター(VC)」というのが、社会福祉協議会全体の中でどんな位置を占めるのかがはっきりしない。理念的には社会福祉協議会が行なうコミュニティワークとの関連で整理できなければおかしいはずだけれど、現場でそんな理屈っぽい話はあまり聞いたことがない。
 今日は、VCの広報誌と社会福祉協議会の広報誌の役割分担で議論になり(火をつけたのは記事の執筆を頼まれた自分だけれど)、結果的にVCの広報誌の内容はボランティア活動の普及啓発などに限るものにしようという当たり前のことが確認された。それさえもこれまで確認されていなかったため、もはや二つの広報誌のどちらも「なんでもあり」状態になっていたが、社協とVCの現状を見ると、混乱もうなずける。社協から「ボランティアの関わる部分」と「居宅サービスなどの直接援助」を除いたときに、残るものが少なすぎるのである。いわゆる「コミュニティワーク」をやっていれば、もっと区別は明確になるはずなのだけれど、それができている社協は全国にどれだけあるだろうか。
 その他にも、地元の小中学校から福祉体験の授業依頼を受けさせられたらしく、社協事務局から「親子参加で親子のふれあいができるような講座をしたい。ボランティアにも手伝ってもらうかもしれないが、どんな講座がいいと思うか」と委員に相談があり、ボランティアグループの代表が「それは社会福祉協議会の仕事なのか。社会教育の範囲ではないのか」と批判。すると事務局が苦しそうに「地域福祉という概念がどんどん広がっていますので・・・」と返答。どちらの言うこともうなずける。
 このままいくと高齢者・障害者・児童・・・という各論はどんどん専門分化していくし、VCはVCとして分離。残った部分が社協の仕事。こんなニッチ産業のような仕事で大丈夫なのだろうか。以前、社協についてコメントくれた「社協職員経験者」さん、読まれていたらまたコメントください。悪いのは誰なんでしょう。やはり厚生労働省と全社協でしょうか。