泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

場所がない

 ますます追い込まれていく。
 いま事業用に使っている場所はもうすぐ使えなくなる。新しい場所はまだ見つけられていない。
 どんな場所であったとしても、地元自治体に他事業所はひとつも存在しないのだから、かなり使ってはもらえるのだろうとは思う。しかし、唯一の具体的な候補地について、保護者からご意見をいただくと、決して評価は高くない。おまけに取得にかかる費用は、法人の身の丈にはあっていない高額だ。他に場所があるのか、と言われれば、ない。そして、おそらく他のところが見つかったって、かかる費用は大差ない。
 へんぴなところで子どもを過ごさせたくないとか、地域の人々が集まる拠点にしたいとかいうこちらの思いはあまり保護者に響くことがない。それもわかる。今の場所は緑にも光にもあふれている。そんな場所のほうがイメージを描きやすいだろうというのもわかる。
 しかし、建築基準法都市計画法と福祉のまちづくり条例をすべてクリアできて、かつ家庭的で自然にも触れられるような場所はめったにあるものではない(この各種法律の厳しさについては、いつか記事を書きたい)。もしそれを実現させるならば、ゼロから作るしかなくなる。そこまでの金を確保できることはないと思ってきたが、もっと無理をしてでもそこを目指すべきなのか。何を求め、何をあきらめるかの選択なのだろうが、今の環境で5年もやっていると手放したくないものが多くなりすぎる。
 自分のひとつひとつの信念には自信をもっているが、経営的な判断には昔から全く自信をもっていない。たくさん失敗もしてきた。それでも、周囲が何かを強く主張してくれることはない。結局、自分が決めるしかない。
 そんな悩みの中にあってさえ、運動量の多い支援が週末は続く。ただ普通に仕事をしているだけなのに、体脂肪率が一桁になっていて、わが目を疑う。そして、週明けは税務が待ってる。