泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

夏休みのことを書こうとして、脱線

 1年で最も過酷なシーズン到来。
 すでに疲労の蓄積大。朝起きたときの体の重さがハンパない。コメントとかトラックバックとかいただいているのに、反応なしで申し訳ないです。
 ちなみに70年代初頭に『社会福祉士法』制定試案が出されたときの学会や関係団体の反応は、たとえば下記の論文にまとめられていますので、どうぞ興味のある方はご参照ください。「社会福祉学」になじみのない方には部分的に読みにくいところがあるかもしれません。著者は『法』制定試案が出されたことに対して社会福祉学会が組織した「社会福祉専門職問題検討委員会」の委員長でした。著者自身の意見もずいぶん入ってますし、福祉労働論が元気だったという歴史的な背景もありますし、自分として支持できないことも書かれてますが、当時の論点は十分に垣間見えるでしょう。

嶋田啓一郎(1972)「社会福祉における専門職化と法制化 −『社会福祉士法』制定試案の検討−」『社会福祉学』12,1-21.

・・・本委員会の検討を進めるに当っては、先ず討論点を
(1)このような法律は必要か、その理由、
(2)社会福祉の中心的機能のとらえ方はこれでよいか、
(3)福祉労働の特性は何なのか、
(4)福祉労働者の劣悪な待遇を改善し、質の向上をはかるために何が必要なのか、
(5)対象となる職種はこれでよいのか、
(6)社会福祉の専門性とは何か、
(7)社会福祉の中味をよくすることとこの法案との関連について
(8)対象者の処遇改善の要求と、福祉労働者の十分な仕事をしたいという要求にこたえるためにはどうしたらよいのか、
(9)試案の中で肯定すべき点と否定すべき点は?、
(10)専門性と待遇問題をどう関連させるか、
の十項目に絞り、学会各ブロックにこれらの討論点について意見を求めることにした。・・・
(3ページ)

「当事者」の姿が見えないとはいえ、なかなか誠実なんじゃないでしょうか。