泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

たとえ数年に一度の不運としても

 週末の午前中。容姿や行動から、座っているだけでもなんとなく知的障害とわかる人のガイドヘルプ。ガラガラの電車内で、派手なTシャツを着たタチの悪そうな中学生ぐらいの男子集団が遠くからこっちのほうを見て、笑っている(もしかすると高校生も混ざっていたかも)。自分は本人から1メートルぐらい離れて座っていたのだが、関係ない乗客と思われているらしい。
 そのうち数人がニヤニヤしながら近づいてきて、本人のそばに座ってじーっと見つめてみたり、前を何度も往復したりしてちょっかいを出してくる。ひきつった笑顔のまま硬直して視線をそらす本人。自分はとても気が短いので、内心では本当に「こいつらぶっとばしてやりたい」と思っているが、そういうわけにもいかない。そんなわけで、まずは無言でにらみつける。すると、それに気がついて離れていく。隣に支援者がいると、からかう度胸も無いらしい。もちろんそんな度胸は一生必要ないが。それでも遠く離れたところから、またこちらを見て、何か言っては笑っている。
 自分たちよりも先に電車を降りていったが、降り際にこちらを見て「ハゲ」と言い残して消えていくという幼稚っぷり。長く地域の学童保育所で仕事をしていた経験から言うと、これは小学校低学年ぐらいの集団で見られる幼さである。
 まったく情けないが、それで片付けられる話でもない。こういう輩が世の中に0.001%でもいると、ヘルパー付きでないと安心して外出できない人たちがいる。ひとりで切符を買うことも、電車に乗ることも、買い物だってできるのに。表現は適切でないが、語彙の無さから望ましい表現が浮かばないので、書く。全くもって「もったいない」。