泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

ボランティア最強説

 体調不良。睡眠がおかしい。おかげでこんな時間に更新。
 先週はわりとあわただしく、体以上に頭を使った1週間だった。
 ここ数年は障害福祉の分野で良い仕事をしている人とあまり関わることなく、地元で地道な支援をこつこつと続けていたのだが、子育て支援関係の研修で話を聞きに言ったら、障害福祉も含めたすさまじい実践をしている人だった。
 いわゆる「ソーシャルワーカー」の肩書きがあるわけではない。仕事としてやっているとも言えない。周囲にいる支援者もどうやらみんなボランティアらしい。だが、そこで行われていることはそこらの「プロ」の実践よりも遥かに上を言っている。技術的にどうのというよりも、セーフティネットからこぼれおちる人をきちんと支えられているという意味で。生き方がそのまま支援であり、公私の区別は全くない。
 過去にボランティア論を研究していた者のはしくれとして、こんなことは決して言ってはならないと承知しているのだが、社会福祉の制度化が進んだ中でもはや「最強のソーシャルワーカーはボランティア」であるように思えてならない。この守備範囲の広さがうらやましい。棒立ちのまま、手元に飛んでくるボールを拾うだけで精一杯になることのくだらなさ。
 子どもに療育手帳をとらせたがる発達障害児の保護者が増えつつあるのを実感するにつれ、制度はたかが制度でしかないと言えるだけの強さを、自分たちも支援を受ける側も持てるようにせねば、と思う。