泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

[ニュース]次第に見えてきた

 障害保健福祉関係主管課長会議(平成17年12月26日開催) 資料
http://www.wam.go.jp/wamappl/bb15GS60.nsf/vAdmPBigcategory50/66544AA30F5A5BE9492570E30016D12B?OpenDocument
「地域生活支援事業」についての情報が出始めた。

イ 配分の枠組み(案)
(1)市町村が実施する事業と都道府県が実施する事業の配分比率を以下のとおりとする。
 市町村:都道府県=9:1
(2)事業実績割分と人口割分の配分比率を以下のとおりとする。
  なお、19年度以降、人口割分に対する配分比率を高めることとする。
 市町村  事業実績割分:人口割分=8:2
 都道府県 人口割分のみで配分
(3)個々の市町村等への具体的な配分については、別途、必須事業(相談支援、コミュニケーション支援、日常生活用具、移動支援、地域活動支援センター)に係る事業評価の指標の実績を聴取したうえで、以下の考え方により決定する。
相談支援  居宅系サービス利用者数
コミュニケーション支援  利用対象者数
日常生活用具  支給件数
移動支援  利用者数
地域活動支援センター  利用者数

○各市町村への具体的な配分の考え方
ア 事業実績割分の配分額
  全国分の事業実績割分×A市の事業評価指標/全国の事業評価指標
イ 人口割分の配分額
  全国分の人口割分×A市の人口/市町村の人口割分
ウ A市合計配分額(ア+イ)
○各都道府県への具体的な配分の考え方
 都道府県分の配分額×A県の人口/都道府県の人口の合計=A県配分額

 うーん、意味がよくわからない。事業実績割分の配分比率が高いというのは激変緩和を意識しているということなのだろうし、19年度以降に人口割分の配分比率をあげるというのは地域格差を小さくしていくつもりなのだろうということはわかるが、いかんせん金額が見えないので何とも言えない。

移動支援事業の概要について【概要】
 社会生活上必要不可欠な外出および余暇活動等の社会参加のための外出の際の移動介護を行う。
【事業の具体的内容】
 移動支援事業の実際の運用は、各市町村の判断により地域の特性や利用者の状況に応じた柔軟な形態で実施することとしているが、具体的には下記のような利用形態が想定される。
1個別支援型
 ・個別的支援が必要な場合のマンツーマンでの支援
2グループ支援型
 ・複数の障害者への同時支援
 ・屋外でのグループワーク、同一目的地・同一イベントの複数人同時参加の際の支援
3車両移送型
 ・福祉バス等車両の巡回における送迎
 ・公共施設、駅、福祉センター等障害者の利便を考慮した経路を定めて運行する他、各種行事の参加のため、必要に応じて随時運行。

 グループ外出だけになるなんて噂もずっとあったが、今までどおりの個別外出もできそうだ。グループにしても、うちではほとんど利用がないと断言してもよいけれど。中重度の知的障害児にグループ外出はなじまない。みんなばらばらになるに決まっている。たまの休日に施設や作業所などで企画組んで職員とまとめて外出する形にすれば、調整は楽だろうし親も本人の外出プラン考えなくて済むし、申し込みも増えるだろうが、それはちっとも本人本位ではない。
 児童はすべてタイムケア事業に、という無茶な変化も無さそうだ。中高生デイがないから、ガイドヘルプの利用が伸びているというが、この地域で見ている限り、それは全体の1〜2割程度と思われる。中高生デイにあたるものは確かに必要だけれど、それは決してすべてのガイドヘルプの代替にはならない。

(追記)しかし、気がつけばその障害児タイムケア事業も地域生活支援事業のリストに含まれているのであった。あんまり話題になっていないのは、事業者が少ない上に情報が行き届いていないからだろうか。