泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

読了

 なぜか経済学モード。

高校生のための経済学入門 (ちくま新書)

高校生のための経済学入門 (ちくま新書)

 佐和さんの本は、ギデンズ『第三の道』の入門書にもなっている。全体に内容は平易。社会政策全体の潮流をつかむには読みやすい。読みながら「ポジティブウェルフェア」について、障害者支援にあてはめるとどうなるのだろうかと考えたりもするが、その中心となる「リスク」概念が自分にはよくわかっていないためか、まとまらない。
 小塩さんの本は、金融システムについて少し書いてくれているのがうれしい。サービスの需要や供給については、仕事の中でも考える機会がたくさんあるけれど、金融システムについては知らなくても問題がないので、素通りしがち。高校生向けの入門書でも、自分のレベルにはあっている。
 なお、社会保障論では頻出の「国民負担率」概念が、最終章で「経済学で”認知”されたものではない」と言われ、少しだけびっくり。抑制しようと政府は必死なのに。じゃあ、誰が認知したのだ。