泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

現代的な田舎の不気味さ

 たまには、仕事とも研究とも全く関係の無い話。
 このあたりには野菜や果物の無人販売所がたくさんある。いわゆる「お金をここに入れて、品物を持っていってください」という性善説的なあれだ。都市部に暮らす人は知らないかもしれない。路上に棚が置かれていて、品物が並べられているだけで、売り子など誰もいない。
 先日、うちの事業所のすぐそばに新しいのができた。みかんが山盛りになっている。
 しかし、早くも品物だか金だか盗られたらしい。決して良くないことだが、今の世の中では自然なことだろうとも思う。
 ここで、通常ならば「必ずお金を払ってください」というメッセージを強めに示していくか、販売そのものを困難と判断してやめてしまうかではないかと思うのだ。
 ところが、今回は違った。
 なんと、監視カメラがついた(本物かダミーかはわからないけれど)。
 そして、周囲には「撮影しているから、ムダだ」的な貼り紙がベタベタ。
 なんだろう、この強烈な違和感。品物や金が盗られていく以上に、何か大切なものに対する期待が裏切られている気がする。