泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

凸凹から探る因果

 年が明けたとか思うと、今はペースを乱されるので、元日から普通に勤務を続ける日々。

発達相談と新版K式発達検査――子ども・家族支援に役立つ知恵と工夫

発達相談と新版K式発達検査――子ども・家族支援に役立つ知恵と工夫

  • 作者: 大島剛,川畑隆,伏見真里子,笹川宏樹,梁川惠,衣斐哲臣,菅野道英,宮井研治,大谷多加志,井口絹世,長嶋宏美
  • 出版社/メーカー: 明石書店
  • 発売日: 2013/11/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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 読了。ああ、K式で単に「発達の凸凹がわかる」という理解は粗雑で、項目間の「重なり」と「違い」を併せて見ることで、行動の背景について個々の項目の結果からは読み取れないような仮説を立てていくためのツールとなっているのだな、と(「斜めの関連」)。ひとりの人間の中で何らかの「行動」を従属変数とした因果関係を特定しようとしている、と考えたら、自然科学的な「実験」や社会科学的な「調査」等と方法は重なっているわけだ。
 K式検査をする人はもちろん、その所見を見る機会のある家族や支援者にも薦められそうな本。となると、やはり関西の関係者向けか(関東でもワークショップ等あるようだけれど)。