泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

アンチ障害個性論

障害は個性か―新しい障害観と「特別支援教育」をめぐって

障害は個性か―新しい障害観と「特別支援教育」をめぐって

 過度の「同化」「統合」路線に待ったをかけたい気持ちはわかるけれど、その後、著者が危惧したほどには特別支援教育インパクトは現れていないように思う。いや、特別支援学校は少し変わったかな。このあたりの地域に関して言えば、特別支援学級ははっきり言って何も変わっていない。
 行動主義的な方法やTEACCHも槍玉に挙げられているけれど、地域生活の中での般化や構造化ができるのか、とかいう批判めいた感想は、きっと推進派にとっては初歩的で素朴な議論として、痛くないだろう。荒っぽい部分が多いけれど、何せ知的障害関係の障害学・障害論は(身体障害と比べれば)少ないと思うので、無視するわけにもいかない本か。
 最近の事件とからめて書けることもありそうだけれど、さすがに眠い。限界。寝る。