泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

前半戦

 少しずつ調子はよくなっている。モチベーションはまだ戻っていないけれど。まずは心身の健康。
 今日で今年も半分終わり。不誠実な大人に苦しめられ、つらいことの多い半年だった。楽しかったことの記憶が全然ない。
 多くのNPO法人は今日までに所轄庁に事業報告書を提出しなければならない。うちも提出した。昨年度の法人の収入は1700万ほど。5年かけて少しずつ大きくなってきた。常勤2名アルバイトなしからスタートして、常勤3名とアルバイト30名ほど。障害をもつ子どもへの年間の支援時間は有償無償合わせて9000時間強になった。増える一方の利用依頼によくがんばって応えてきたと思う。これに加えて、子育てひろばの利用がのべ4600人。
 ただ、「気持ちよく使ってもらえている」実感の一方で、個人的には「子どもや家族の生活を支えている」実感は弱まってきた気もする。子どもの生活は圧倒的に学校を中心としているのだし、子どもの支援に特化してきた事業所として自然なこととは思うけれど、なんだか不全感がある。ある種の「慣れ」のせいかもしれないが、それだけとも思えない。子どもの暮らしとの関わり方がたとえ断片的なものであっても、大きな理念を語り、共感者を増やし、子どもをめぐる環境を変えてこられたと思えるのならば、もう少し自信も得られただろう。実際は、子どもと法人の間で完結するような支援に終始してはいないだろうか。支援の場として街の中や学童保育所を選び、ボランティアをたくさん巻き込んでもきたのに、「広がった」印象がいまひとつ抱けなくなっている。ずっと同じことの繰り返しのような。
 同じことの繰り返しのはずがない。たくさんの失望の中で支援者としての鋭敏さを失ってしまったのかもしれない。それを取り戻すには、時間がかかりそうだ。