泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

[障害者支援]障害程度区分

 12月5日に行われた社会保障審議会障害者部会の資料を途中まで読んだ。障害程度区分の判定については、行動障害とIADLに関する項目を追加することで、当初のものよりかなり知的障害、精神障害にも配慮したものになったようだ。しかし、運用の実際についてはきっと市町村の裁量が働く。こうした基準を設けることで地域格差が緩和されるほど、田舎の自治体の暴走ぶりは甘くない。認定調査員の質次第でいくらだって判定結果は変わるだろう。国に対する間違った反骨精神を改めさせないことには、状況は変わらない。
 訓練等給付は、できるかぎり本人の希望を尊重して暫定の支給決定を行った上で、実際の利用結果を踏まえて支給決定するらしい。これだと本人の意思に反して、一般就労への努力を求められるというようなひどい話にはならないだろう(当然のことだが)。ただし、定員を超えた利用希望があった場合は、利用の優先度を判断するためにスコアを設けることを想定。どこも定員の設定に苦労するのではないか。
 それにしても、介護保険と無理やり統合させるためにこんな面倒くさい作業をやらされる認定調査員や審査会のメンバーには心から同情する。支援費だって、措置の時代と比べればはるかに面倒な手続きや調査が必要だったのに、さらに複雑化。
 この後に続く「新しい事業体系等について」が今後の障害者福祉にとっては非常に重要になるはずだが、読むのは明日にして、寝る。