泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

厚生労働委員会

 頭痛がするので早く寝たいけれど、少しだけ。
 11日から本格審議にはいった厚生労働委員会がなかなか白熱している。というか、野党がはりきっていて活気がある。最大の標的はやはり自己負担の問題だけれど、こんな攻撃しやすいつっこみどころは他にない。何せ自己負担の導入は財源不足の問題とはっきり言ってしまっているのだから。
 13日は民主党議員から「財務大臣を連れてこい(大意)」と要求が出てきた。別の議員からは「福祉サービスのもつ経済効果を示せていないのではないか(大意)」と財務省との戦い方に関するアドバイスまで出た。いくら制度の欠点を細かく指摘したところで、すべて財源不足で片付けられるのなら、実りのある議論にはなりにくい。それならば、いっそ金の話に徹底したほうが、有意義かもしれない。経済効果について、他産業と比較したデータを示したのもよかった。もちろん制度の必要性と経済効果は別の問題という批判はあるだろうけれど、政治的には大事な論点にちがいない。
 「移動介護を個別給付に」と言ってくれた議員もひとりいた。厚生労働省サイドは「移動介護は補助金として整理して、最大限予算確保する」という答弁。個別給付化はかなり困難だろう。「補助金」という形になれば、極端な地域格差は是正されるかもしれない。ただやっぱり「集団で出かけるのがいい人もいるし、ごにょごにょ(大意)」という話もあったので、ニーズに即した形になるのかどうかは依然として不明。どの程度の補助金額を想定しているのかも、もちろんわからない。
 議員のパフォーマンスもけっこう楽しめる。厚生労働大臣をとにかく持ち上げてみたり、馬鹿にした態度をとってみたり、傍聴席を強く意識させてみたり、当事者の手紙を大臣に読ませてみたり、詩の朗読をはじめたり、「老健局みたいな人間味のない連中相手なら、こんな話はしない。尾辻大臣ならわかってくれるはず(大意)」と情に訴えてみたり、いろいろ考えるものだと感心。もっとも、自分と自治体行政の交渉も同じようなものなのかもしれない。器用にならないと、政治ではきっと勝てない。