泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

主婦層のモチベーション

 週末から主婦の方を2名面接。正確に言うと、面接というよりは「お願い」に近い。人が見つからないのだ。ここしばらく、こうした面接が増えている。
 これまで、もっぱら学生ばかりを相手にしてきたので、まだ主婦層の面接に慣れていない。学生ならば、ボランティア志望であれ、ヘルパー志望であれ、何に動機づけられてきているかは、だいたい数パターンに区分して把握できる。自分の視野を広げたかったり、将来この分野で働けそうかどうかの判断材料を求めていたり、出会いを求めていたり、人を支えることで自分を支えようとしたり、他者との関わりの中で自分を見つめ直したり・・・といった具合に。
 しかし、主婦層になると、少し事情が変わってくるように思える。特に労働条件への関心において、激しい個人差が出てくる。保育や幼児教育の経験者が多いので、技術を持っているというプライドもあるだろうし、確実な収入を得たいという気持ちもあるだろう。わからないではない。しかし、こちらのお願いしたい仕事の内容はとうてい安定したものとは言えないので、困ってしまう。シビアな人がいると事業者としてはいい緊張感を持つことができるが、「必要とされる支援をしたい」という熱意が見えなくなると、ミッションによるマネジメントを実現したいNPOとしては少し空しくなる。「安定させたくても、制度設計がそうなっていない」という言い訳をたくさんしなければならないのは、悲しい。
 一方で、そんなことにはこだわりのない人もいる。法人の成り立ちを説明すると、とても感動してくれ(それはそれでなんだか照れるけれど)、ボランティアでも関わりたいと言ってくれる人もいる。この差が何から生まれるものなのかは、まだわからない。