泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

2009-01-01から1ヶ月間の記事一覧

「統計の詐欺」ブーメラン

心の病いはこうしてつくられる―児童青年精神医学の深渕から (メンタルヘルス・ライブラリー)作者: 石川憲彦,高岡健出版社/メーカー: 批評社発売日: 2006/06メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (2件) を見る すぐに「障害児」のラベリングを…

利益還元セール

先日「夢のない公益法人が、金の使い方を知らなかったケースではないか」と書いた「漢字能力検定協会」の「儲けすぎ」問題。続報。 大阪の小中学生3万人「漢検」無料 文科省は疑問視 http://www.asahi.com/national/update/0127/OSK200901270099.html?ref=f…

現代的な田舎の不気味さ

たまには、仕事とも研究とも全く関係の無い話。 このあたりには野菜や果物の無人販売所がたくさんある。いわゆる「お金をここに入れて、品物を持っていってください」という性善説的なあれだ。都市部に暮らす人は知らないかもしれない。路上に棚が置かれてい…

めずらしく「エビデンス」を擁護したい。

TEACCHとかABAとか全くまともに勉強したこともない福祉現場が、教育現場に対して「できることをやらせていない」とか「身につけるべき力を身につけていない」とか自信満々に発言しているが、実は学校のほうが遥かに丁寧に子どものことを観察して実践している…

「義務教育じゃないから」は理由になるのか?

一部のブログで少し前に話題になっていたテーマ。「知的障害者を高校に」の話題について。 知的障害者も普通高へ http://mytown.asahi.com/ehime/news.php?k_id=39000000901160002 報道があってすぐから、「高校は義務教育じゃない(から、行けるわけないだ…

漢字検定と中田英寿

漢検と中田が、Yahooのトップページにて「財団法人」というキーワードでつながった。 利益禁止の「漢検」20億円もうけ、経費3倍の検定料も http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090122-00000048-yom-soci http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_09012206.…

3歳とか4歳とか

TEACCHプログラムによる日本の自閉症療育 (学研のヒューマンケアブックス)作者: 小林信篤,佐々木正美出版社/メーカー: 学習研究社発売日: 2008/06/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 1回この商品を含むブログ (1件) を見る やっぱり、そろそろ発達その…

否定的体験、不利益、溜め

私たち、発達障害と生きてます―出会い、そして再生へ作者: 高森明,木下千紗子 ,南雲 明彦 ,高橋今日子 ,橙山緑 ,片岡麻実 ,鈴木大知 ,アハメッド敦子 出版社/メーカー: ぶどう社発売日: 2008/12メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 15回この商品を含むブロ…

ロボットの心

自閉症児の保護者が、特に脳科学についても認知科学についても障害についても勉強をしているわけじゃないのに、映画『ウォーリー』を見て、「ウォーリーが自閉の子に思えて仕方なかった」と話す。いくらか「自閉症」やマインドサイエンスについて勉強してい…

時間

ときに時間の流れは早く感じたり、遅く感じたりするわけだけれど、それを「早く『感じている』」と反省的に考えることが難しければ、時間というのはひどく不安定な指標で、時計さえもほとんど当てにならないのかもしれない。時計が理解できたら便利だ、とは…

[読書]なんで学校終わった後も誰かに「指導」されなきゃならないんだか

『児童心理 臨時増刊 アフタースクール 放課後の子どもたちの居場所のいま』2009年2月号、金子書房。 アマゾンで検索かけても見つからないが、たまたま書店で見つけて購入。 あんまり同意できない論考も多いけれど、子どもたちの「放課後」のことについて総…

[近況]ゼミ発表

少しばかり障害学的に12000字書いてみたものの、ぐだぐだ。 自分で自分に課した問いに対してさえ、答え出せず。 こんなに「しかし」「ところが」の多い文章、書いたことがない。ああも考えられるけれど、こうも考えられると逡巡するばかりで、前に進まない。…

アスペルガー当事者が語る特別支援教育―スロー・ランナーのすすめ作者: 高森明出版社/メーカー: 金子書房発売日: 2007/07/01メディア: 単行本購入: 3人 クリック: 5回この商品を含むブログ (4件) を見る 発達障害当事者の中でも、理論的に書こうという意識の…

ガイドヘルプ後、その子の保護者につかまり、制度の矛盾についてどう思っているのか問い詰められ、将来不安について切実に語られること1時間半。郊外の平和なショッピングセンターの中で、そんなギリギリのやりとりは繰り広げられている。

エンジンかからず

脳梗塞で倒れた祖父は、半身麻痺で言葉もほとんど話せなくなっていた。見舞いに来た自分と対話をさせたがる親族。日常から音声言語に頼らない仕事をしているので、そんながんばりの必要が感じられず、不思議で仕方がない。この仕事をはじめて、自分にとって…

ロヴァース法

もしかして自閉症? (PHP新書)作者: 矢幡洋出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2008/11/15メディア: 新書購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (1件) を見る 元日の夜にこれだけ読んだ。結局、この本で扱われているロヴァース法と他の技法との相違が…

帰省終わり

予定通り。ただ実家では不自由な環境にあり、読書ははかどらなかった。気をつかわなければいけないことが多すぎる。 ここを読みにきてくださる皆さま、マイペースですが更新は続けていくつもりですので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。