泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

「プライド」の行き先

 学生ヘルパーたちから次々とガイドヘルプの記録があがってくる。
 紙媒体での受け取りをしているとタイムラグもできるし、ヘルパー間での情報共有にも失敗しやすい。そもそも記録がなかなか提出されないことも多い。今年度の途中から、ヘルパーが相互に読み合えて、誰が読んだかどうかの確認もしやすく、職員からのコメントをばんばん返せる仕組みを作った。
 やはり、効果はてきめん。自分の書いたものがちゃんとみんなに読まれている、と思うと、モチベーションが全く違う。疑問点や反省点がクリアになって表出されてくる。職員のやっていることをなんとか真似ようとする様も、よい。背伸びして専門用語を使おうとするのも、よい。支援する喜びも失敗の落胆もにじみ出ていて、何を考えているのかわかりやすいのも、よい。成長のスピードが1.5倍速ぐらいになっている感じ。
 「失敗した」「わからない」「悔しい」で、みんな育っていく。支援者が加齢とともに失いやすい思いは、どれだろうか。「悔しい」のような気がする。支援者としてのプライドが成長にブレーキをかけるか、加速させるかは、紙一重だ。過去の体験にしがみつくか、更なる高みを目指すか。
 大学を離れてずいぶん経つのに学生と関われている自分は恵まれている。