泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

行方不明

Yahooのトップに載ったのは時事通信の記事。
6歳男児が施設から不明=大阪府警、200人で捜索
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150301-00000071-jij-soci

2月28日夕方以降、同市若竹町の児童施設から行方不明になっている・・・帰り支度をする28日午後4時半ごろ、施設職員が室内にいるのを確認しているが、10分後には姿がなかった。室内にジャンパーや靴下、靴、バッグが残され、裏口のドアが開いていたことから、はだしのまま外に出たとみられる。

「児童施設」となっているが、他紙では、
大阪・豊中の6歳男児が行方不明、府警が捜索
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150301-00000543-san-soci

軽度の知的障害があり、昨年12月から同市内にある障害児の支援施設に月数回通っていた。

 ということで、障害児の「放課後等デイサービス」のようだとわかる。
 さらに他のメディアでは、事業所名が出ている記事もあった。まだまだ新しい放課後等デイ事業所だと思われる。さらに運営主体など確認すると、介護保険のホームヘルプ事業所が新規参入してきたという近年おなじみのパターンのようだ。
 人口およそ40万人の豊中市に、放課後等デイサービスの事業所は20か所(1月1日現在)。人口から考えると、極端に多いとも少ないとも言えないだろう。運営主体は株式会社が12、有限会社が4、一般社団法人が1、NPO法人が3という内訳。
 住所を見ると、テナントビルやマンションの1階に設置されているところはけっこう多い。新築するような予算がなく、事業所へと転用できる既存物件を探した時に、そうした場所しか見つからないことは多いだろう。そうした場所は、扉をひとつ開けられたら、そのまま一気に外まで出られてしまう可能性が高い。
 どーんとひとつの部屋があるだけのスペースにしてしまえば全体は見渡しやすくなるが、それだと様々な特性をもつ子どもがいっしょに過ごすのは難しくなりやすいので、空間を区切りたくなる。すると死角が生まれるおそれも高まる。
 防火・防災などの観点からは、出入口が複数あったほうがよいのだけれど、子どもが出て行ってしまうリスクは高まる。内カギをかけたところで、知的障害が重度の子でさえも簡単に開けられるようになることは多い。
 子どもの脱出防止策にどんな方法を用いているか、は有意義な情報だと思う。良い施設設備についての情報共有は大事だ。比較的安くてシンプルな既製品の建具しか設置できない場合、どんなふうに工夫すれば安全性を高められるか。子どもの支援方法について調べるよりも、ずっと難しい。
 まずは同業者として、子どもが早く見つかってほしいと切に願う。