泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

信頼されない福祉職

 某所でたくさんの自閉症児の保護者の集まり。障害について相談できる(助言がもらえる)場所がないことに対する不満をたくさん聞く。圧倒的に期待されているのは医療、心理職。そして、養護学校。福祉職は相談する相手とすら思われていないように感じた。恥じねばならない。4年生大学の社会福祉学部を出たって、4年で自閉症について学ぶ時間なんて1コマぐらい。あとは実習なりで、どの程度まで積み上げられるか。となれば、そのへんの保護者のほうがずっと勉強している。では、どうするのか。現任訓練で育てるのか。研修か。しかし、10時間や20時間の研修を受けたところで、医者や養護学校教員並みに適切な助言ができるようにはならない。
 もうちょっと大学の福祉学部等でスペシャリスト志向を強めないと、大学の社会福祉学部で4年もかけていったい何を勉強してきたのか、という印象が強く広まるような気がする。既得権を確保するための、つまらない「固有性」論議はつきあいたくない。役に立たないものは消えていくのだろう。しかし、多くの真面目な現場は利用者の生活に迫ろうと努力している。それは他の職種と少し異なる。
 発達とか心理について、十分な知識を持たないままに生活を支えようとする福祉的な支援者と、具体的な生活場面に配慮せずに助言する医師や教員。二者択一になってはいけない。バランスとれた支援者を育てよう、せめて自分の法人では。4月からは、養護学校の教員免許をもった人材も雇うことだし。教育実習では副校長が絶賛で、そのまま学校への就職も誘われたと聞いた。うちの法人で育ったので、なぜか自分が鼻高々。
 学童でともに働いた支援者の父親が亡くなったと連絡が入った。明日の夜、お通夜。