泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

[ニュース]

 そろそろ障害程度区分判定があちこちではじまっているので、これからこんな報道がたくさん出るのだろう、と。
障害の程度でサービス制限「区分制度」に危機感 知的障害者団体調査、65%施設退所も
http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20060530&j=0045&k=200605302151

特に危機感を募らせているのが知的障害者団体で、同福祉協会の独自調査では、制度が導入されれば、問題行動が多く、支援の必要が高い人で、道内の更生、授産施設に入所している四千五百九十六人のうち約65%が施設利用ができなくなるという結果が出た。その場合、最大で五年以内に施設を退所しなければならなくなる。

 「知的障害者団体」という表現は適切じゃないと思うが、まあそれはおくとして、65%という数字は悲惨である。現実的にこれから認定基準の見直しとかありうるのだろうか。事前に試行したからこそ、いくらかメンタル面の障害に配慮した項目を加えさせることができたはず。それでこの結果。国(この表現はあいまいだけれど)としては確信犯的な結果なのか、本当にある種の知的障害の特性がわかっていないだけなのか、それさえわからない。それがわからないと障害者福祉業界としてどう動くべきなのかの見通しも持てない。なんだか実証データを積み上げることでなんとかなりそうな気がしない自分は、何に絶望しているのだろう。