泣きやむまで 泣くといい

知的障害児と家族の支援からはじまり、気がついたら発達障害、不登校、子どもの貧困などいろいろと。関西某所で悩みの尽きない零細NPO代表の日々。

ようやく

 行動援護ガイドブック発刊。1200円。すぐに全国ネットに注文。
 宣伝するわけでもないが、その目次。

行動援護ガイドブック 目次
−知的障害児・者ホームヘルプサービスの新たなかたち−
はじめに−本書の目的と構成(加瀬進)
一:基礎編
1, 行動援護の意図−無理な重ね着を整え直し、地域生活支援をすすめよう(福岡寿)
2, 行動援護におけるサービスのかたち−事前の準備とリアルタイムの本人支援(安井愛美)
3, 行動援護の対象者−行動援護判断基準をめぐって(加瀬 進)
4, 行動「監視」にならないために−サービス提供者のモラル(曽根直樹)
5, 行動援護の利用と提供における諸課題(戸枝陽基)
<コラム>親の立場から「行動援護」を見ると・・・(野沢和弘
二:技法編
1, 基本的な視点と理解
(1) 利用者の人権とサービス提供者の姿勢(安井愛美)
(2) 障害特性と障害理解のしかた(安井愛美)
(3) 個別支援計画(居宅介護計画/ケアプラン)の重要性(福岡寿)
2, 支援開始のための準備
(1) 利用者一人一人の情報収集とアセスメント(安井愛美)
(2) 環境の情報収集とアセスメント(安井愛美)
3, 支援の展開
(1)「行動援護」における支援技術の必要性(福岡寿)
(2)「行動予測技術」を構成する支援技術の類型化(福岡寿)
(3)類型別にみた支援の展開(福岡寿)
1) 類型1目的志向性を継続的に維持し続ける支援
2) 類型2行動の手がかりを提示し、本人の判断を促す支援
3) 類型3危険回避支援
4) 類型4本人のセルフコントロールを高める/引き出す支援
<図説>支援技術の実際(仮題)(サポートセンターぴっころ)
4,支援技術を積み上げ、高めるために
(1) 記録と伝達(福岡寿)
(2) 支援技術の共有(安井愛美)
<コラム>行動障害理解の理論的枠組みと活用の視点(安井愛美)
三:しくみ編
1, 申請・判断基準・支給決定(山口和彦
2, 個別支援計画(松阪優)
3, 相談支援体制(高原伸幸)
4, サービス調整会議(福岡寿)
5, 研修(戸枝陽基)
<コラム>地方自治体における行動援護の立ち上げ方(戸枝陽基)
四:今後の課題と展望
1, 行動援護と他のサービスとの関係(戸枝陽基・鈴木亜美
2, 新たな谷間(田中正博・戸枝陽基)
3, 行動援護の展望−ユニバーサルな支援類型に育てる(山口和彦
4, 行動援護の課題−研修と効果の検証(加瀬進)
資料編
 「行動援護」新設に至る経緯について
 「行動援護」に関する通知等
 地方自治体における対応例(鳥取県、他)
 参考文献
あとがき(加瀬進)

 執筆陣は、知的障害者の地域生活支援業界ではおなじみの顔ぶれ。内容も支援の理念にはじまり、技術・制度・運動など多岐にわたっている印象。編集はさぞかし大変だっただろう。目次を読む限りでは、行動援護に限らず、知的障害をもつ人に対する支援一般の向上も意識して書かれているように思われる。